所在不明者数は合計1610人…「あれからもうすぐ1年」留学生の行方不明問題から…

2019年3月…「行方不明700名!」このニュースに衝撃。
さらに過去2016~2018年度の所在不明者数は合計1610人にもなっていたとの報道。

あれからもうすぐ1年になります。

「ひとのうわさもしちじゅうごにち」とはよく言ったもので、ここ最近は「この話題も風化」しつつあるように思うのです。

私も留学生と係わりがあるので、他人ごとではありません。

教育を事業目的として、利益を度外視しろとまでは言いませんが、度が過ぎる。

こんなことが、起きないように願っています。

 

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留学生、学校、出入国在留管理局に、ブローカーの思惑

これは、大学側の経営の在り方も教育機関としてはあり得ないモノであったこともありますが、偽装留学生と言われている「お金を稼ぎ」に日本へ来たという外国人側にも問題が無かったとは言えない問題だと思います。それにもう1つ、現地で募集している留学生と学校とのパイプ役でもある一部の悪徳ブローカーと思われる存在もこういった偽装留学生を生んできた原因と考えています。

政府が打ち出した「留学生30万人計画」は2020年を待たずに2018 年 5 月時点の外国人留学生は 29.9 万人に達しており、2019年には達成。ガサツな言い方で申し訳ありませんが、10年間で30万人を受け入れるならば、コンスタントに年間3万人を受け入れればいいのですが、日本国外から集めるのですから、世界情勢の変化で移り変わるので予測をしながらの許可になるだろうとの想像はつきます。この3万人が妥当な数(ノルマ的)だったのかは定かではありませんが、受け入れ審査にも妥協しなければならない苦肉の対応が起こっていたのではないのかとも考えられます。あるいは猫も杓子も…状態にせざる得なかったのではないのかとも?
そうでもしないと10年間で、30万人という数の目標達成ができなかったのかもしれません。と想像してしまいます。

現に「偽装留学生」の存在も把握している様子、30万人達成したのち、資格外活動許可違反者の厳しい取り扱いを行うという方針を打ち出してきたこともタイミング的に・・・と考えられます。

目標達成させることが優先課題であると考えるなら甘さや妥協が働くのも判る気がしますし、そこに留学生バブルみたいな現象が起き「留学生はお金になる」みたいな考えが横行してしまい、日本語学校自体も増加。大手の機関が留学生獲得に乗り出し日本語学科を新設したり、大学等も別科や研究生などを設けて抜け道を作ってしまった…

大学も学生募集という視点から考えれば、日本人の若者が減少していること、留学生に白羽の矢が立っても不思議ではないでしょう。

※ここで誤解が無いように申し添えさせていただきますが、全ての日本語教育機関が「お金に取りつかれた訳ではない」ことは、誤解のないようお願いします。純粋に何十年も昔から、留学生に日本語教育を施しいてきた日本語学校さんも多く存在しています。
老舗の看板に泥を塗った、とばっちりを受けた感が大きいと思いますし、優良な日本語学校経営をされている機関にとっては迷惑なお話ですよね。

新たな受け入れが認められない教育機関が掲載

在籍管理が不適切であると認められた(嬉しくない認知ですね)教育機関が、法務省ホームページに、掲載されています。

先ずは確認してみましょう。直URLリンク
在留資格「留学」の新たな受け入れが認められない教育機関
※出入国在留管理庁で、このページに掲載されている教育機関については、改善が認められるまでの間、在留資格「留学」の付与が認められないということです。

 

つまり「外国人の受け入れができなくなる」ということになります。

それと、このページは随時更新されるという事みたいですので、水面下では現在も調査が行われて、新たな教育機関が載るかもしれません。

この掲載ページをご覧になり、知り合いや知っている学校名が載っていないことを切に願います。

見てもらえると、ニュースで騒がれていた「東◆福◆祉大学」が載ってました。

もう一つ、専門学校でしたが、同じグループ法人の専門学校でした。

これを見ると、学校全体でNGというわけではなさそうです。受け入れが認められない「学科や課程ごと」のようですので、学校全体で全く受け入れをできない訳ではなさそうです。

学校の設置している全ての学科等が認められない場合は、最悪の結果になるでしょう。

 

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では改善が認められる条件とは?

これは、今のところ明確に明示されているわけではありませんが、設置基準などの条件と指導計画の実施状態で、人数は数字で表せなければいけないのかなぁと考えます。
少なくとも定期報告に加えて「毎月報告:在籍数、出席不良者名や休退学除籍者名とその理由、指導履歴等々」・・・は覚悟しておく必要がありそうです。最低の心構えは「非適正校」の在籍管理レベルは覚悟がいるでしょう。

覚悟するならそれ以下になると心得ておかないといけないと思います。

留学生の在籍管理として考えれば、一般的に見ても無理難題という事ではありません。しかし、それができていなかったかもしれない訳ですので、できていないなら、できるようにしないといけません。そうなるとかなり大変でしょう。

指導を受ける在籍留学生側も、今までぬるいと感じているわけですから、いきなり厳しくなると、なんで今更?という反感を持ったりすることも想像できますしね。

最初からきちんとやっていれば、やれるものですけど。

あと、行政指導が入ったとはいえ、現行の留学生を、ちゃんと卒業(修了)まで指導していくことも大事です。教室に詰め込まれ、授業はプリント?先生は来ないから自習が多い??というように、勉強ができる環境ではない。ならば勉強ができる環境にする事も必要です。
現行の留学生を、行方不明にしないこと。資格外活動などの違反もこの様子だと結構ありそうですので、その指導も必要ですね。

ちゃんと出席しているかどうか、大学などは単位制ですので、単位取得させる指導も必要でしょう。教室などの環境の問題などもあったようでしたので、その改善や指導者の補充も各教科の指導計画内容(シラバス)でしたっけ?

これはさすがにあると思われますので、進捗確認と成果も問われるかもしれません。

となると…
かなり大変な変革を行うことになるよなぁ・・・・
(と、他人事のようにつぶやいたりしています)

今後の課題となるもの

在籍管理は各校で今以上に、管理・指導を考えないと怖いですね。

それと、留学目的が薄い留学生も多く入国している事は事実でしょうから、その意識を変える指導もこれからは必要です。
お金を稼ぐ。稼ぎたいという考えは、決して悪い事ではないのですから、持っていて、いいと思います。

但し、お金を稼ぐのは「今じゃない」ということ、留学生として学び、習得した知識や技術で、日本の会社で就職先を勝ち取って、それからバンバン稼ぐ!

そうすれば、大手を振って日本で働ける。

隠れて,おびえながら、日本で働いて、逃げるように帰国して誰が喜ぶのか?

コミュニケーションをとって、根気よく話していきたいです。

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まとめ

このような教育機関が、今後現れないという保証は全くありませんし、現在も水面下では調査が行われている可能性が高そうです。

この事件を「他山の石」として我が身を振り返ってみて欲しいものです。

 

今後は、文部科学省と法務省との連携がとられて日本語教育機関の告示基準の一部変更となったわけですので、教育指導面や管理面で、日本語学校が日本語指導能力への厳しい対応をせまられてもいます。それに入管も在留資格の審査を厳しい姿勢で臨むという流れもあります。

 

留学生たちも大変になるでしょうけど、関係する方々(先生たち)も大変です。

現場も大変ですが、運営側もそれに目を向けて改善しなけ見守ってほしいと思う今日この頃です。

 

最後までお付き合いありがとうございました。

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