「在留期間更新許可申請」という手続きについては、外国人留学生の皆さんは、一番の関心事のはずなのに?
在留カードの事をちゃんと分かっていない人が多いようです。
日本に来て学びたての頃に聴いても・・・無理からぬことかもしれませんが・・・。
そろそろ、1年ぐらいは学んで、アルバイトができるくらいに話せるようになってきたら、理解しましょう。
・・・
長いし、
漢字が難しい、読めない…。
ガンバッテ!
日本国に入国する目的と許可する資格と在留期限日がこの申請で決まるのです。
もし、この申請自体を忘れていたり、期限日に、一分一秒でも遅れたりすると、恐ろしいことに・・・
わぁ 怖すぎて ここでは言えない!
・・・
「在留期間更新許可申請」ってなんだ?
ここから始めます。
「在留期間更新許可申請」とは「在留カードの有効期限を延ばす申請の事です」
「在留カード?」
外国人が長期にわたり、日本国に滞在する際に携行を義務づけられている身分証明証の事です。(以前は外国人登録証明書と言ってました)
在留資格には種類があって留学生は「留学」という資格を取得するのです。
今回は「更新」と言いました。だとすると、更新する前に新規で取得するものがあるということですよね?
そうなんです。
一番最初に日本国に入国するには「在留資格認定許可申請」という手続きを取っているのです。
留学したい外国人は、まず最初に「在留資格認定証」を日本国から発行してもらわないといけません。
この在留資格認定証を持って、自国にある日本大使館に赴き、日本に入国するための査証を発行してもらいます。
(多分、皆さんは、経費を払って業者の人が準備してくれたのではないかな?)
それで、日本に入国した時に「最初の在留カード」を受け取ります。
この在留カードに「有効期限日」がありますので、この期限日を1分でも超過した場合は「オーバーステイ」という状態になり、犯罪者の仲間入りとなります。
そうならないように、期限日の3か月前から、次の在留カードの発行を行うために「在留期間更新許可申請」を行う必要があるのですね。
そうかぁ・・・
日本に滞在する目的が、留学なら、在留資格は「留学」ということなんですね。
はい。そうです。
それじゃ、観光できたり、親が訪ねてきたりしたい!ってときもこの在留カードを取得することになるんですか?
いえ、そのケースだと、短期の日本滞在ということになるので、在留資格は必要になりますが、在留カードは必要ありません。
パスポートに「短期滞在」というシールの在留資格を貼り許可をもらいます。
(滞在期間は最大3か月です)
在留カードが必要なのは「中長期滞在者」という位置づけになる外国人の入国者です「留学、家族滞在、「技術・人文知識・国際業務」」などはその対象です。
今回は、外国人が許可を貰わないと日本に中長期滞在できない「在留するための資格」についてのうんちくになります(^^)。
外国人留学生の在留期間更新許可申請についての悩み!
正直な話、留学生だから在留資格は「留学」だけでいいだろ!
と叫びたいところです。
が、そうもいかないのです。
この在留資格の種類は事細かく分かれていまして、どれだけの種類があるの?
という読者様の疑問もおありかと思いますので、全部を説明できませんが、入国管理局公式ホームページより抜粋しています。
これくらいあります!(国外から本邦に入国する時の在留資格)
外交
公用
教授
芸術
宗教
報道
高度専門職
経営・管理
法律・会計業務
医療
研究
教育
技術・人文知識・国際業務
企業内転勤
興行
技能
技能実習
文化活動
短期滞在
留学
研修
家族滞在
特定活動
永住者
日本人の配偶者等
永住者の配偶者等
定住者
在留期間は、大体、3か月から5年と幅があります。
無期限のものが、高度専門職の2号だけです。
もっと詳しいことは「入国管理局のHP」を見て頂けると助かります!
(すみません。外部リンクはしばらく貼りません。ご理解ください)
色付きの資格が、留学生に関連する「在留資格」です。
留学生では「留学」「家族滞在」「特定活動(就活)」が申請対応の資格になります。
それに「技術・人文知識・国際業務 」です。
在留期間中はどうゆう目的で日本に滞在するかで、在留資格が変わります。
留学生なら「留学」です。
卒業する時に「進学」するなら「留学」のままで更新してOKです。
就職内定した場合は「技術・人文知識・国際業務 」に変更します。
運が悪く卒業するまでに就職先から内定をもらえず、卒業後も日本で就活を強く希望する場合は「特定活動(就活)」に変更します。
・・・
「家族滞在」は?
・・・
そうそれ!
本来は、日本に留学生として滞在している旦那さんが、本国から「かわいい奥さんを呼ぶためのもの」なんですけどね。
(奥さんが旦那さんを呼ぶというケースもありますし、お子さんもOKです)
・・・
でも、遠い異国の日本まで留学して何かを学ぼう!という一大決心をもって、あなたが留学したとします。
留学先で「素敵な彼女を見つけて恋に落ちた・・・」
あなたは、留学を途中であきらめるのですか?
多くの日本人は、留学を決意したら、その目的を達成するまで、たとえ結婚しても留学生としての「けじめ」をちゃんとつけるでしょう。
(あれ?現代の若者は、ち・違うの???)
・・・
そうですよね!
はい!(タジタジ・ ・。・)
留学生の中でも「母国から奥さんを呼ぶために」という理由で奥さんのために「家族滞在」を取得する学生はいます。これはそれで構いません。
が、しかし!
「留学生同士で、日本で結婚して・・・」
まぁこれは本人の自由です。結婚する事に異議はありません・・・。
結婚したから、学校辞めて、彼の「家族滞在」にします!
とくる訳ですね・・・。
一名様、退学を希望してまーす。
これが、いささか問題になる火種でもあるのです。
まぁ言い分は、わからくもありませんが、自分が留学した目的は?
・・・いい男を見つけるためかい!
と突っ込まれても仕方がないと思いません?
あなたの夢や目的や希望は?
保護者が身を削って準備してくれた多額の資金は?
入学する時の面接での熱い想いは?
どこへ、いっちゃったのー・・・?
ちなみに「家族滞在」という資格は、ほかの資格とちょっと条件が違うんです。
旦那さんの在留資格に、付随する資格なのです。
「留学」の在留資格を持っている旦那さんに奥さんとして「家族滞在」で在留資格を得る。
つまり、旦那さんの資格にくっつくイメージなんですね。
親子関係てきなイメージです。
旦那の「留学」の資格があっての「家族滞在」となります。
旦那が、何か悪いことをして、在留資格が取れない場合、それにくっついている奥さんの「家族滞在」も失効するのです。
取得する場合でも「留学」の資格を持っている方が「家族滞在」を取得する奥さんの分まで在日経費支弁の能力を証明しないといけません。
(これがとても厳しい「偽造したものを使った人がいて、発覚した」それから一段と厳しい審査になってます)
つまり、自分の経費支弁(在日生活費+学費)と奥さんの在日生活費の費用面は通常の二倍の経費を持っているか、または準備できるという証明が必要となるので、なかなか許可されないですね。
それに、相談を事前に持ってくる留学生には、アドバイスを与えることができるのですが、内緒で実施するケースも少なくありません。
個人情報の類になるので、学校に在籍している最中でも、家族滞在への在留資格変更許可申請を行って、提出書類に不備が認められない場合は受理されるのです。
そして、その受理された申請については学校側へは一切開示されません。
つまり、留学生が自ら発するまで・・・、
「先生、家族滞在の資格が取れたので学校辞めます。」
と言ってこない限り、把握できません。
こうゆう事を、秘密裏にやる外国人留学生もいるのです。
こうやって、退学するのですから、防ぎようがありません。
入国管理局のHPから抜粋。
「在留資格=留学」の記載
・留学
本邦の大学,高等専門学校,高等学校(中等教育学校の後期課程を含む)若しくは別支援学校の高等部,中学校(義務教育学校の後期過程及び中等教育学校の前期課程を含む。)若しくは特別支援学校の中学部,小学校(義務教育学校の前期過程含む。)若しくは特別支援学校の小学部,専修学校若しくは各種学校又は設備及び編制 に関してこれらに準ずる機関において教育を受ける活動。
大学,短期大学,高等専門学校,高等学校,中学校及び小学校等の学生・生徒
4年3月,4年,3年3月,3年,2年3月,2年,1年3月,1年,6月又は
3月
卒業する際に資格を変更する場合の「在留資格=技術・人文知識・国際業務」の記載
・技術・人文知識・国際業務
本邦の公私の機関との契約に基づいて行う理学,工学その他の自然科学の分野若しくは法律学,経済学,社会学 その他の人文科学の分野に属する技術若しくは知識をする業務又は外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務に従事する活動
(この表の 教授,芸術,報道,経営・管理,法律・会計業務,医療,研究,教育,企業内転勤,興行の項に掲げる活動を除く。)機械工学等の技術者,通訳,
デザイナー,私企業の語学教師,マーケティング業務従事者等
5年,3年,1年又は3月
卒業する際に就職内定をもらえず、就職をあきらめきれていない場合、就活することを目的に在留資格を変更取得する場合の「在留資格=特定活動」の記載
・特定活動
法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動外交官等の家事使用人,
ワーキング・ホリデー,経済連携協定に基づく外国人看護師・介護福祉士候補者等
5年,3年,1年,6月,3月又は法務大臣が個々に指定する期間
(5年を超えない範囲)
「在留資格=家族滞在」の記載
・家族滞在
この資格の「教授」から「文化活動」までの在留資格をもって在留する者
(技能実習を除く。)又はこの表の「留学」の在留資格をもって在留する者の扶養を受ける配偶者又は子として行う日常的な活動、在留外国人が扶養する配偶者・子
5年,4年3月,4年,3年3月,3年,2年3月,2年,1年3月,1年,6月又は3月
それぞれ、目的によって「資格」が分けられ条件が違います。
ポイントは、
- 共通して、在留期間に幅があること。
- 「留学」は、勉強する機関に所属してい無ければならないこと。
- 「 技術・人文知識・国際業務 」は、就労先(勤務先)に所属してなければならないこと。
教育機関で学んだ教科に関連する業務に就くこと。 - 「 特定活動 」は、特殊なものです。就活を継続するという目的でなければならないこと。
それも継続的に就職活動を継続していたにも関わらず内定が取れないで、日本で就職したいという意志と実績が無いといけません。もう一つ卒業時の教育機関が、本学生の就活に責任を負う必要があること。 - 「家族滞在」は、付帯する資格です。親にあたる資格取得者に責任があります。
という、ざっくり条件のポイントがあります。
これは、僕の経験からのものです。
取次申請者として、在留資格申請などをやってきた経験からです。
在留期限に幅がありますが、この判断基準にもいろいろあって、大学は4年制、専門学校は2年制や3年制、この学ぶ期間に合わせた在籍年数が基準です。
2年制だと2年間という感じです。
でも2年制でも6か月という留学生も出てきます。
その理由は、資格外活動に違反があった場合がそうなります。
資格外違反の主なものは「週28時間まで」この条件を逸脱する行為を行う場合です。
- 知ってて違反した!悪党です。まだ白を切る・・・資格外が不許可になるかも!
在留資格許可更新申請も不許可になる可能性大! - 知ってて違反した!悪党ですが、反省する・・・それでも資格外が不許可になる場合もある!
在留資格は許可して貰えるかも?(入管から指導通知あり) - 相当ひどい・・・6か月の限定資格外許可 改善を見る→次回までに改善できていないとNG。
(入管から指導通知あり) - ひどい・・・1年未満の資格外許可 改善を見る→次回までに改善できていないとNG。
(入管から指導通知あり) - 注意 ・・・ 1年又は希望期間の可能性もある 資格外許可、改善を見る→次回までに改善できていないとNG。
まとめ
ざっくりこんな段階があります(もっと細かくあるかもしれませんが)
また、2年以上を取得できるのは、留学生本人だけの問題ではなく、所属する教育機関が「適正校」の場合だけです。
教育機関が「非適正校」の場合は、どうあがいても1年までしか出ません。
入国管理局の法律である、出入国管理行政の基本法「出入国管理及び難民認定法」は、ある司法書士の方が、日本の法律の中で、一番難解な法だ。
ってなことを、つぶやいてました。
へー
・・・そうなんだー
在留期間更新申請の用紙は、留学生が作成する3ページ分と、所属機関が用意する2ページ分の計5ページの申請書類が必要です。
それに、期間更新に必要な「添付資料」があるのです。
在留資格の審査を通して、資格を得るには、この添付資料の存在が大きくウェイトを占めているのです。この資料のそろえ方によっては、審査が不許可になるケースも少なくありません。
また、アルバイトなどで収入を得たい場合は、これだけだと資格外活動違反となってしまいます。
なので、アルバイトを許可してもらうために「資格外活動許可申請」を出します。
もちろんこれにも添付資料をつける方が審査時の印象はよくなりますが、隠し事や、うそをついた場合は、ほぼ99.9%ばれますので注意してください。
これが許可されて、アルバイトができるようになるのです。
もちろん週28時間という制限の条件はありますよ。
毎年、出入国管理局の在留審査部門の審査に関連する白書なるものが存在してて、判断基準や、やり方など改善されて、ちょいちょい変化するのも事実です。
それに、公務員なので、毎年移動があって、担当審査官が移動になったりするケースも頻繁なんですよね...。
色々大変なんです毎年・・・。(´;ω;`)
長い時間、お付き合い頂いて、ありがとうございました。