と、割と多くの留学生は考えていたようですよね。
勘違いをしているとは当人も思っていませんので、なおさらです。
本来、留学生はお金を稼ぐ事はできません。
但し、資格外活動許可を申請すれば、条件はありますがお金を稼ぐ事は出来ます。
このことは、留学生の皆さんは教えてもらっているハズなのですけど・・・
知ってか知らずか、どちらにしても留学生には、このままお金儲けに走ると、いいことありませんので、改善して頂くようにしないといけません。
実は、留学生の皆さんは知っていた・・・ハズです。
学校の先生方の苦労も知らないで・・・
何度も、何度も、何度も!
図解付きで、理解を促しながら話をして、それから問いかけてみる…
「みんな~わかった~!」
皆は元気に、
「ハーイ!先生!」
と言ってたのに~・・・
と、落胆されている先生も多いのかと。
日本語の理解がまだまだの時期(日本に留学するときや留学してきてすぐの頃)ルールの一つとしてこんな感じで説明が行われているハズです。
もちろん、絵や図を使って教えてもらっているはずなのですけど。
誰が言ったのか?
在留資格の「留学」で、すでに日本に来ている留学生のなかでも、誰から聴いたことなのか?
さだかではないのですが、こんな勘違い?をしている学生がちらほらと・・・
結論からいいますと、資格外活動許可を申請すれば、アルバイトは可能です。
ですが「週28時間以内」という決まりがあります。
だから学校が休みだから言って、好き放題はできません。
学校では、ちゃんとこのお話を絵をつかったりして、説明もしているのですよ!
アルバイトがいっぱいできると勘違いしたままだと、留学生自身にとってはいずれ不利益になることが想像できます。
留学生が理解するのはもちろん、接している先生方も正しい理解をする必要もあるかもしれませんね。
それでも理解してくれていない?
いいえ、知ったうえでやっている可能性も・・・
お金を稼ぐ理由がある。その原因ってなに?
恐ろしいことなのですが、留学生の子らは実はちゃんと理解して、知っているのではないのか?
とも思います(苦い笑)
その一つが、日本に来日している外国人は、在留資格「留学」の外国人だけではありません。
特に国際貢献の色濃い在留資格「技能実習」で来日している外国人も多いです。
考えられることは、友達や先輩後輩、同郷の出身者でしょうか。
アルバイトも、工場系や農業系、商業(コンビニや居酒屋等)でアルバイトをしている留学生は多いのですが、同様に
「技能実習生」もこの分野での就労をしている外国人も多いようです。
同じ出身国で、同じ就労(アルバイト先)で、一緒にいるなら、在留資格の違いをあまり理解していない場合、長時間就労できそう!、やっている作業はあまり変わらない!
などと思ってしまうかもしれません。
それに、一部のブローカー(仲介業者)が、海外で留学生を募集する際に「日本へ留学すればお金を稼ぐことができる」などと誇大宣伝等を吹聴しているようなことも要因の一つでしょう。
もし、そういったお話を信じた場合、少し経費支弁に無理があっても、日本でお金を稼げるならそのお金で、留学資金を賄えるじゃん!それならまず日本に留学させることができればなんとなるかもしれない。
という考えが保護者の方にあってもおかしくはないと思います。
「日本へ留学すればお金を稼ぐことができる」と聞けば、言葉通りに受け取るハズです。
それ自体が真っ赤なうそ、ではないのです。
確かに、条件や制約はあることを留学をあっせんするブローカーも知っているハズです。
だからいくら稼げるとか、明確にしない所がちょっとずるい部分ですよね。
日本円でお金が稼げる、交換レートは母国の通貨の5倍くらい(仮に)だと言われれば、すぐ返せるなどと勝手に考えちゃいます。知識がないと「そうなんだ!」ってなってもふしぎではないですから。
ワクワクして日本にきて、
日本語学校の先生から、本当のアルバイトの事を聞かされて
「えっ、話が違う!」
と思った留学生も少なくないようです。
・・・
そうやって本当の事を知ったのです。
話が違う!と思った・・・いけない事と分かった上でアルバイトを掛け持ちする留学生も少なからずいます。
これはもう、額面通り、お金を稼がないと、留学生活ができない。
これ以上、親に頼れないとう現実にさらされる場合です。
そもそも留学させるだけの資金が無く借金まみれで来日してきた留学生もいるという現実があるようです。
保護者もこのままここに居ても生活が良くならないそれを親は子に夢を託す。
送り出すだけの資金が用意できれば、あとは日本ならお金を稼げる。
それなら後は自分で工面しろ。
みたいな・・・
ブローカーの中には悪徳業者の存在も指摘されていますし、そうやって騙されたと気が付いた時にはもう遅かった。
全ての留学生が、そうだとは言えません。
国費留学生は恵まれているでしょう。しかし、多くは私費留学生なのです。
経済的に裕福なご家庭なら経費支弁の問題はありませんが、現実はそうではないのです。
留学生自身と係わりのあるあなたと
以前日本でも、勤労学生という貧しい環境と戦いながら学ぶ学生も居ました。
日本人は、情が深いところがあって、何やら支援をして貰えたりもします。
留学生にだって「苦労して勉強しているんだね」と色々便宜を図ってくれる日本人も少なくありません。
しかし、日本人のいい面(情)を逆手に取る外国人もいるのは確かです。
留学生と係わる日本語学校の先生や、上級学校の先生方も、この辺は理解しておかないと指導ができないことになります。
もし、知識がない先生が、アルバイトを紹介してください!って言ってきた留学生に教えたとします。
その留学生が2つ目のアルバイトの紹介だと知らずに。
「う~ん..ここは.いいんじゃないかなぁ」なんて、
ココ、アルバイトできるんですか?
うん、募集しているアルバイト先だからね。
みたいなやり取りだけだと・・・
後からアルバイトを複数やっていたことが分かり、その時「だって、先生に聞いたもん」「先生がやっていいって言ったもん」と、なってしまうのです。
百歩譲って、そんな会話はしていないと先生が反論しても、彼らの多くは、ダメもとで言ってみる傾向が強いですから。
その結果が、「できる、できない」はほとんど関係ないです。
言ってみて、うまくいけばラッキー!
みたいな感覚がありますからね。
例えば、気が弱い先生に対して、先生、隣のクラスは、授業を早めに切り上げるって言ってるよ。
このクラスも、そうしようよ!
ね!先生!
などと、出まかせなのですが、言い出すのです適当にです。
気が弱い先生は、その発言に同調する生徒が増えてくると、困って・・・
そうね、
お隣も早めに終わるなら・・・
少し早めに終わりにしようかね。
なんて、ことになる。
ここで、
そうなの? それは隣の先生の都合でしょ?
私の授業にはそれは関係ないから、普通にやりますよ。
と言えば、
ちぇ、残念!
で、終わる話でもあります(笑)
外国では、自分の意見を言うことは当たり前です。
意見が無い場合は同意と思われます。
なので、無謀かな?と思っていても何かしら言うのです。
対抗するには、こっちもちゃんと自分の意見を言わないといけません。
そうすると、この留学生の就労についての知識はもっていないといけないですよね。
最低限理解しておきたいこと
在留資格には、就労を可能とする資格と、就労ができない資格があるということを先ず理解しておきましょう。
それに留学生に係わりがある先生は、「留学」「家族滞在」「技能実習」「特定技能」「技術・人文知識・国際業務」
くらいをまずは覚えておくといいかもしれません。
それと「特定活動9」ですね。
この6種類で、「就労ができない資格」は「留学」「家族滞在」「特定活動9」です。
この3種類の在留資格を持っている外国人は、アルバイトをしているかもしれません。
では、絶対に就労ができないのか?
ということではなく、ちゃんとルールを守れば、アルバイト的な就労は許可してもらえるのです。
それが「資格外活動許可申請」です。
ルール
- 資格外活動許可申請をすること。
- 資格外活動許可を貰ってから、アルバイトを始めること。
- アルバイトは、週28時間以内を守ること。
- 一日8時間以内です。
あと、学校が定める長期休暇(夏休みや冬休み)の期間だけは、1日8時間以内でのアルバイトが許されています。
ただし、週40時間以内であることはもちろん必須です。これを越えたらいけません。絶対に。
アルバイト先が、風俗営業法にかかるお仕事はやってはいけません。
キャバレー・サロンやスナックなどもいけません。お客さんと接点を持つお仕事はダメです。
そう言った意味では、マージャン店、ゲームセンター、パチンコ店もダメです。
スナックの調理場でバイトしてるからお客さんと接点はない!
という子も中にはいますが、この手のバイトもダメですよ。
なので、パチンコ店やキャバレーの呼び込みとか、チラシ配りとかもやってはいけません。
あと、料亭など、個室のみの飲食店なども注意しましょう。
居酒屋やラーメン屋などの、見通しがいい、開放的な店舗などは大丈夫ですが、個室などで間切りされているお店はちょっと注意したほうがいいでしょう。
で、ダメダメだけでは、少し、後味がわるいですので、
留学生の子たちが、せっせとアルバイトをしている業務をいくつか紹介してみます。
お弁当の工場、明太子の工場、パン工場、お菓子工場、肉や魚の加工工場、野菜の収穫検品作業みたいなものや、パン屋さんやラーメン屋さん、居酒屋、焼き肉店、中華屋さん回転すし屋さんなど。
コンビニエンスストア、スーパーのレジなども、クリーニング工場、清掃業などが一般的です。
おいしい仕事に、新聞配達員、給料が月給固定、それに新聞奨学生で学費負担が減る、衣食住解決(衣は別かも)ただし、朝2時起床、体力勝負的な面がありますが・・・
私が知る留学生で、これをやってる子は数名しかいません。日本人学生で以前はやっている子は居ましたが・・・
現在は、人手が足りないみたいです。連日朝2時起床はつらいですからね。
条件付きではありますが結構、おいしいアルバイトだと思います・・・
だって10万くらい手取りであるみたいですよ(笑)
新聞奨学生なら学費を天引きしての手取り額という形になる訳ですから。
特定技能という新しい在留資格で就労できる業種もありますが、いくつかは、現留学生のアルバイト先とバッティングする仕事も出てくるでしょう。
飲食店業などはがっぷり。
そうした場合に留学生を解雇して特定技能取得者にとってかわるという懸念もありますが、今すぐとってかわるのか?という感じではなさそうです。
在留外国人の方が受ける特定技能を取得する条件の日本語能力の試験、合格基準は高そうです。
合格者が多くは出ないような感じを受けました。
もう少し遠い将来という気がします。
特定技能の在留資格についても機会があれば調べてみようと思っています。
今はあくまで、私の個人的な感想ですけどね。
あとがき
留学生が勘違いを起こすと思われる要因は、日本語が解らないから、というだけでは片づけれれないと思っています。
私たちの側も、入管法を理解する必要があると思っています。
しかし、法律を理解しろ!
というのは、いささかおっくです。
大事なポイントだけを理解できるのがあるといいなぁ。的なことを考えてしまいます。
私がそう感じるなら、皆さんも同じかも?
部分的に記事にして、なるほどね。くらいなら、読んでおぼえてくれますよね?
一応、留学生と特化している部分でしか書けませんが、私が在留資格の取次に係わりがあり、年間300件超える在留期間更新の申請資料や、審査結果を貰っているので審査官に相談したりして、コツコツと得た知識でもあります。
(正確にはharutoさんが、行ってるうんですけど~…(#^^#))
留学生も日本語学校から受け入れる募集的業務もやっているので、私の経験から得たことで記事にしています。
全てに一致するものではないと思っていますが、それでもちょっぴり共有できて、留学生が、本当の意味で「留学生」として、この日本に在留して、学び、将来日本に留学していたことが、いい思い出になればと思っています。
・・・
では、今回は、これにて、
ご敬読ありがとうございました。